昨日、今日と、センター試験の業務に携わりました。
初日の土曜日の拘束時間は12時間超、二日目の日曜日の拘束時間は11時間弱でした。2日間であわせて23時間。2日間で、3日分の労働時間をこなしたことになります。さすがにぐったりです。
それはそうと、発展途上国の政治経済を専門とするわたしからすると、全国何万という試験教室すべてで、一斉かつ同時に、手違いなく試験が遂行されることには、純粋に感動を覚えます。全国津々浦々への問題配送と、回収された回答用紙の迅速な返送を支える輸送網、問題訂正や補足説明を全国の全試験会場に周知し、また各会場から大学入試センターへと報告を上げる通信網、試験の円滑な遂行を担う事務組織と、それを支える質の高い労働力・・・どれをとっても、途上国には存在しないか、あるいはあっても不十分にしか存在しないものばかりだからです。日本のセンター試験のような全国で何十万人もが参加する大規模な試験を一斉に行うというのは、後発発展途上国の大半には、むずかしいことなのです。
センター試験の仕事に携わるのは3年連続ですが、経験してみるまではわからなかったその大変さも、実際に経験してみると、かなりわかるようになってきました。2日間の試験実施の業務以外にも、事前の準備も含めて、いろいろな手間がかかっているのです。ちなみに言うと、教員よりも事務職員のほうが、拘束時間の長さも含めて苦労が大きいと言えます。しかも事務職員は、教員と違って、毎年、センター試験の業務に駆り出されているわけで、頭が下がります。こういった一人一人の力の積み重ねのおかげで、センター試験は成り立っているわけです。
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