2012年5月18日金曜日

アフリカ経済研究会@明治大学

今日は、明治大学でのアフリカ経済研究会に出席し、小林周さん(慶應SFC研究所上席所員)のご報告「カダフィ後の新生リビアを訪問する」を拝聴してきました。

リビア内戦の経緯や、現在のリビア国内の政治情勢といった最近の動向はもちろんのこと、リビア史におけるカダフィ政権の位置付けや、リビアの東部(トリポリタニア)・西部(キレナイカ)・南部(フェザーン)という3つの地域的特性なども勉強することができました。日本では、リビア内戦をめぐる報道はNHKも含めてすべてが、「東部と西部が対立している」という図式になってしまっており、南部が独自性を持った地域として存在していること自体が認知さえされていないような状況なので、この地域的特性の点を特に興味深く聞きました。南部には少なからぬ外国人(ブラック・アフリカン)が流入しているのだそうです。また、リビアと北朝鮮、リビアと中国の関係なども伺うことができました。

リビアの今後についてですが、おそらく「アフガン化」はしない、というのが小林さんの見立てでした(私もそう思います)。とはいえ、国家再建に向けた前途はなかなか多難で、既に「カダフィ時代のほうが良かった」というような声も出ているそうです。新政権は、地域間の対立と地域格差を乗り越え、復興・再建の果実を国民にあまねく行き渡らせなければなりません。さもなくば、国民が新政権に納得できず、ひいては再度の混乱もありうるのかもしれません。今後に注目です。

0 件のコメント:

コメントを投稿