*下記は、初出2022.4.2、最終更新2022.9.3時点での私の見解であり、今後、さまざまなデータやエビデンスに接したうえで、下記の見解を修正する可能性があります(初出時以後の更新は、字句の訂正・追加のみであり、見解自体の修正はありまん)。
目次
1. 私のワクチン接種経験
2. ワクチンに対する私の基本的なスタンス
3. 今回のコロナワクチンをどうみるか
1. 私のワクチン接種経験
私は、「ワクチンマニア」です。
というのも、プレ・コロナ(コロナ前)の数年間だけでも、インドやアフリカなどに行く関係で、A型肝炎、破傷風、日本脳炎、腸チフス、髄膜炎、黄熱などのワクチンを打ってきたからです。かなり多くのワクチンを打ってきた部類に入るだろうと思います。
私は、「インドやアフリカに行く=ワクチンが必要」とまでは思ってはいません。医療・衛生状態の良い首都等であれば、必要ない場合も多いと思います。ただ、私の場合は、医療・衛生状態が悪い地方・農村部に行ったり、さらに農業の現場に足を踏み入れたりするため、こうしたものを接種してきたところです(なお、黄熱ワクチンについては、一部のアフリカ諸国では、WHOの定めるイエローカードを所持していないと、入国さえできませんので、そこに渡航する場合にはこれは必須です)。
具体的には、2014~18年の5年間に、以下の商品名・製造元のワクチンを打ってきました。
A型肝炎・・・商品名:Havrix(不活化ワクチン), 製造元:GSK, 接種回数:2回
破傷風・・・商品名:沈降破傷風トキソイド(トキソイド), 製造元:武田薬品工業, 接種回数:3回
腸チフス・・・商品名:TYPHIM Vi(不活化ワクチン), 製造元:Sanofi Pasteur, 接種回数:2回
髄膜炎(4価)・・・商品名:Menactra(不活化ワクチン), 製造元:Sanofi Pasteur, 接種回数:1回
黄熱・・・商品名:YF-Vax(生ワクチン), 製造元:Sanofi Pasteur, 接種回数:1回
MR(麻疹・風疹混合)・・・商品名:MR(生ワクチン), 製造元:武田薬品工業, 接種回数:1回
つまり、感染予防効果を期待するのなら、3回目を打ってもどうせすぐなくなるし、重症予防効果を期待するのならば、3回目を打たなくても(高齢者の一部や基礎疾患の保持者でもない限り)心配ない程度には維持されている、という状況になってしまったように思われます。
第三に、特に若者の場合、心筋炎などワクチン接種によるリスクが既に明確になっており、このリスクは、SARS-CoV-2に感染することに伴うリスクよりも大きいとされていることです。ワクチンの意義の評価は、単に効果があるかどうかではなくて、その効果がリスクを大きく上回るものであることが前提のはずですが、若年層であればあるほど、このことが疑わしいということが、指摘されています。
第四に、接種後しばらくすると抗体価が大きく低下するだけでなく、むしろ非接種者よりも接種者のほうがコロナに感染しやすくなっている可能性があることを示すデータが内外で出てきています(たとえば、デンマーク政府の公的データによると、未接種者の感染率がもっとも低く、ブースター接種者の感染率がもっとも高くなっています)。後述する「ADE」(抗体依存性感染増強)のことが、頭をよぎります。
第五に、EUの医薬品庁が、頻繁なブースター接種は免疫に悪影響を及ぼしかねないとする見解を出すに至っています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-11/R5K5LCT0G1KZ01
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/01/d3494731e3f47b04.html
「感染者が増えているので追加接種」ということを、いったいいつまで、またどの程度の頻度で続けるのかの見通しや判断もなしに、接種券が届いたら届くたびに漫然と追加接種することを続けるということで、果たしてよいのか。EU医薬品庁の見解は、こうした疑問を呼び起こすものです。
第六に、武漢株ベースのいまのコロナワクチンは、オミクロン株に対しては限定的な効果しかない(しかもそれは少ししか続かない)といったデータも出てきています(感染予防としては全く効果がないというデータさえ出てきています)。関連して、ワクチン接種が、いわゆる「抗原原罪」(最初に遭遇した抗原に応答するかたちで免疫機構が方向付けられることで、新しい抗原に遭遇しても応答する力が弱くなってしまう)を引き起こす可能性を指摘する声もあります。
第七に、後段で詳しく述べるように、ワクチンの効果を明らかにした論文では、この効果はRCT(ランダム化比較実験)により検証されているわけですが、このRCTのやり方が杜撰であり(これは科学を愚弄しかねないものです)、そもそもこのワクチンの有効性の高さを証明したという論文に対しての疑義が、すでに学術雑誌で議論されています。
以上をまとめると、
1)コロナワクチンでは有害事象が通常のワクチンよりはるかに多いようである、
2)オミクロンになってコロナのリスクが大きく低下した、
3)ワクチンを接種しても感染をおさえられていないのみならず、ワクチン接種後一定期間が過ぎると、非接種者よりも感染しやすくなるという報告があるなど、ワクチンの効果に疑問が出てきている、
4)いまのワクチンは武漢株ベースのためオミクロンにはこれまで以上に効かないことがはっきりしてきたのみならず、ブースター接種による免疫系への負荷も懸念される、
5)ワクチンの効果を論証した研究論文自体に、深刻で根本的な疑義が呈されている、
といったところであり、こうしたことからは、
「このコロナワクチンの性能は、きわめて『残念』なものである」、
「(非高齢の2回接種者にとっての)追加接種の必要性については、現下の状況では疑問が強まりつつある」、
という見方を退けることが、難しくなってきているように、思われます。
以下では、上記に関連して、コロナワクチン慎重派とでも呼ぶべき研究者たちの見方を紹介します(彼らの見解のすべてを支持するものではありません)。
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①名古屋大学の小島勢二名誉教授へのインタビュー
a) https://www.youtube.com/watch?v=Tzl1WxhCcnY
このインタビューの当時(2021年7月)、接種が進む中で死亡する人が増えているなかで、「接種によって死んだというのはデマである。そもそも日本では死亡者は1年で130万人ぐらい(1日では3500人以上)いるのだから、たまたま死亡と接種が重なって見えるにすぎない」といった議論が新聞報道等も含めて多かった。
しかし、このインタビュー動画をみると、「接種による死亡をデマと切り捨てるのはどうも無理がありそうだ」ということがわかる。もしこれをデマと切り捨てるのならば、死亡日は接種日と無関係でなくてはならないのに、そうはなっていないからである。
b) https://www.youtube.com/watch?v=nluR1jclL6A
ここでは、今回のコロナワクチン、特にファイザーのワクチンによる免疫への悪影響を紹介している。
具体的には、
・試験管レベルながら、コロナワクチンで作られるスパイクタンパクに対してできた抗体が自己免疫疾患を引き起こす可能性があることを示す論文が割と早い段階で公表されていた、
・2022年3月にアメリカFDA(食品医薬品局)が情報公開請求訴訟に負けて文書を公開しはじめたが、公開された文書には、ファイザーがFDAに対してワクチン接種後の副反応として30種の自己免疫疾患をかなり早い段階から報告していたことが記されていた、
・日本の厚労省のHPでも、日本国内にてギランバレー症候群などの自己免疫疾患の報告が多数出てきていることが掲載されている、
などの事実を紹介している。そのうえで、ワクチンと自己免疫疾患との間に因果関係があるのかどうかについて、どう考えたらよいのかについても議論をしている。
②新潟大学の岡田正彦名誉教授の一連の報告
https://okada-masahiko.sakura.ne.jp/
ここでは、
・ファイザーのワクチンの治験に関する論文では有効率95%となっているが、これは相対有効率のことであって、絶対有効率は0.84%である(③に詳しい)
・治験でのデータの取り方に問題があり、相対有効率はじつは19%しかない可能性がある
といったことが発信されている。じつはファイザーのワクチンの治験に関する論文への疑義は、③⑤で後述するように、海外の論文で指摘されていることで、これは今や国際的に知られているのだが、彼はこれを紹介しているのである。
岡田名誉教授の言論活動で評価できるのは、自分の見解の根拠となる論文を明記していることと、時に自分の考えを改めたり訂正したりしていることである。
③Canadian Covid Care Alliance(カナダの医師等500名によるサイト)
https://www.canadiancovidcarealliance.org/ (ハッキング対策なのかアクセスに手間がかかる。「私は人間です」にチェックを入れて画像チェックに進んでみて下さい)
[More Harm Than Good]というコンテンツの箇所で、上述したファイザー治験論文の不備・批判が、英語の動画や資料で提供されている。ただ英語であり、特に医学用語などは日本人にはちょっと難しい。そこで有志の日本人が翻訳したものがある(上記コンテンツからのリンクもあり)。
https://note.com/heian777/n/ne2b861b69ab9
https://rumble.com/vskvjf-the-pfizer-inoculations-do-more-harm-than-good.html
④宮坂昌之・大阪大名誉教授
米コロナワクチン「当面は私は打たない」 免疫学の第一人者が憂慮する「禁じ手」
https://mainichi.jp/articles/20201117/k00/00m/040/404000c
この記事を読んですぐ意味が分かるひとは、おそらくかなり少ないだろう。RCTの二重盲検法を知っていないと、何を言っているのかわからないと思われる。しかし、③をふまえてこの記事を読むと、彼の言っていることの意味がよく分かるはずである。宮坂教授は、③で指摘されているファイザーの治験論文のRCTが学術ルール的にいかがわしいことをやっていることに当初から気づいていたのである。
また、「第3相試験ではADEの可能性は調べられず、販売後に調査するしかない」、「おそらく有効性が高いことは間違いないが、そこだけに目をとらわれてはいけない」と言っていることにも注目したい。
ただし、彼は、国会でも参考人として呼ばれて、今回のワクチンに慎重なコメントを発していたにもかかわらず、その半年後には180度意見を変えてコロナワクチンを激しく推している。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202106/0014447762.shtml
人間である以上、見解を改めることじたいは構わない。ただ、なぜ180度意見を変えたのかは知りたいところである。もしかすると、最近のご著書で書かれているのかもしれないが、未確認である。
⑤三浦医師 講演&対談 前編 「コロナワクチンと女性の後遺症 月経異常」
https://www.nicovideo.jp/watch/sm39937341
三浦医師 講演&対談 後編 「ワクチン後遺症と病院による医師への口封じ」
https://www.nicovideo.jp/watch/sm39937515
動画の前編の冒頭で、勤務先病院から職場名を出さないように言われている、それゆえ内容に疑問を呈されるかもしれないが内容で判断してほしいと言っているが、後編の動画内ではこれについて呼吸器学会でも発表していると言っているので、検索すると
でこの方のフルネームと職場名と思しきものがみつかる。つまり、実在の医師であることは疑わなくても良いと思われる。お写真などから見ても本人であろう。
この中で彼女は、ワクチンを打つとむしろ感染しやすくなること、月経異常、流産など、これまでデマとされてきたことについて、じつは否定できない可能性があることを、海外論文の紹介というかたちで報告している。
また、②での相対有効率は19%云々というのが、BMJ(世界的に有名な医学雑誌)で議論されていたことなどもこの動画でわかる。いわゆるADE(抗体依存性感染増強)についても学ぶことができる。
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今回のコロナワクチンについては、医者、生命科学の研究者の間でも見解が割れています。非専門家には判断は難しいのですが、「医者のいうことだから」と判断を放棄して特定の見解を信じるのではなく、なるべく自分の頭できちんと考えたいものです。その際に重要なことは次のことではないかと思います。
第一に、コロナワクチンに肯定的な見解と否定的な見解の双方に接することです。かなり知性的な人であっても、人は「見たいものだけを見ようとする」傾向があるので、このことは十分に念頭に置く必要があります。
第二に、肯定的な見解であれ否定的な見解であれ論拠やデータをきちんと明示しているものを重視することです。
第三に、肯定的な見解であれ否定的な見解であれ、自らに都合のよいようにデータが提示されたり議論されたりすることが多いので、そのことに気を付けることです。
これはたとえば、「幼児の場合、追加接種しないと、重症化率が300%高い」といったデータがあったとして、それをどう受け止めるべきか、ということです。重症化率が300%高くなる(4倍多い)と聞けば、その高さに動揺して、「やっぱり追加接種が必要かも」と思う人は多いでしょう。
しかし、こういう場合は、このデータがどのようなものか考える必要があります。まず、非追加接種群では感染者10万人につき重症化した人が4人だったのに対して、追加接種群では感染者10万人につき重症化した人が1人であったとすると、それは「追加接種をしないと、重症化率が300%高い」となります。また、非追加接種群では感染者1000人につき重症化した人が4人だったのに対して、追加接種群では感染者1000人につき重症化した人が1人であった場合でも、それは「追加接種をしないと、重症化率が300%高い」となります。つまり、対象群の母数がどうなっているのかをきちんと見る必要があります。
第四に、以上のうえで、肯定論と否定論の双方の議論の強みと弱みを把握することです。そして、肯定論であれ否定論であれ、自分にしっくりくる考え方が、相手側にどのように反論されているか(あるいはいないか)を追いかけることで、弁証法的に真実に近づこうとするべきです。
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